ノウハウ 2014.08.15
人にも機械にも読まれる文章は誰にでも書ける!『Webライティング実践講座』林千晶、中野克平(編著)【ブックレビュー003】

人にも機械にも読まれる文章は誰にでも書ける!『Webライティング実践講座』林千晶、中野克平(編著)【ブックレビュー003】

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こんにちは!マーケティンググループのツツイです!

今回は、先日ご紹介した「EC運用担当者が夏休みに読んでおきたいマーケティング関連本5選!」の中から、『Webライティング実践講座』のブックレビューをお届けします!

本の表紙

Webライティング実践講座 ニュースリリースから商品説明まで (WEB PROFESSIONAL)

林千晶,中野克平,中田一会,井上果林,小川治人,君塚美香,吉澤瑠美 アスキー・メディアワークス 2012-12-11

ビジネスパーソンにとって「文章を書く」ことは日常的に行なわれています。
その中でも、特にECサイトの運用に携わる方は「良質なコンテンツ」を書く必要性が高まってきました。

というのも、先日Googleが実施したパンダアップデート4.0の影響が大きいため。
パンダアップデートとは、簡単にいうと「検索結果は質を重視しますよ」ということです。

最近、「コンテンツSEO」や「シナリオマーケティング」というキーワードを耳にすることが多くなってきました。ECサイトも、モノを売る「自動販売機」のような存在から、読み物ページ(ユーザー体験やモノづくりのストーリー等)を含む「メディア化」が進んできたように感じます。

このように、ユーザーの役に立つコンテンツを提供する重要性が高まる中、すべての根底にあるのが「文章力」ではないでしょうか。

Webライティングとは、人にも機械にも読ませる文章テクニック

文章力、と言っても、小説などで使われる完成度の高い文章を目指す必要はありません。
Web上で展開される文章は、完成度より「共感」に重きを置いているものがほとんどです。

「共感」できることをベースに、機械(各検索エンジンのクローラ、RSSリーダー等)にも読ませるテクニックを本書では「Webライティング」と定義しています。

以下、引用します。

Googleのアルゴリズムは面白さを理解できません。同じサイトのほかのページと比べた直帰率、似たサイズのコンテンツと比べたときの閲覧時間、FacebookやTwitterでの拡散度合いなど、さまざまな指標を組み合わせることで、面白さを評価しているはずです。したがって、人間相手に文章を作るライティングのテクニックはWebでも有効です。一方で、たったいまどんなキーワードの検索数が多いのかがわかるツールの存在、検索結果の見出しは最大35文字しか表示されないといったWebならではの成約事項は、「ライティング」とは別の「Webライティング」というテクニックを生み出しました。(P.15-16)

型を覚えれば、誰でも上手な文章が書けるようになる!

  • 文章力が必要なのは分かった、通常のライティングとWebライティングの違いも分かった。
    でも、どうしたら「質の高い文章」が書けるのか……
  • CVが上がらない、直帰率が高い……
  • 文章術の本を読んでみたけれど、いまいちピンとこない……
  • そもそも、何をどう直せば良いのか分からない……

⇒結果、「良い文章(=読まれるコンテンツ)を書くのはムズカシイ」と感じている方は多いのではないでしょうか?

本書では、Webライティングのスキルを身につけたい人向けに、以下6つのステップに沿って解説されています。

STEP1:「転」を決める
STEP2:見出しを作る
STEP3:あらすじを組み立てる
STEP4:「書き出し語」を考える
STEP5:文を書く
STEP6:文を整える

今回のレビューでは、上記の中からSTEP2とSTEP3についてご紹介します。

見出しを決める

本書で繰り返し言われるのが「見出し」の重要性です。
自分がネットを見ているときのことを想像すれば分かりますよね。
多くの場合、ニュースサイトやソーシャルメディア(Facebook、Twitterなど)で投稿の続きやURLをクリックするかどうかを判断するのは、見出しです。

本書では以下のように表現されています。

Yahoo!JAPANなどのポータルサイトは、ターミナル駅に直結した駅ビルです。放っておいても来客が見込めますので、派手な看板も強引な客引きも必要ありません。一方、ほとんどのWebサイトは路地裏の居酒屋です。(中略)だから、ホットペッパーにクーポンを掲載してもらい、安心して入れるように代表的な料理とその値段を看板に書き、女性店員にかわいらしいユニホームを着せて大通りでチラシを配るのです。 (P.27)

ホットペッパーのようなクーポン誌や看板、チラシが、Webでいう「見出し」というわけです。

見出しの種類は「コンテンツを見るきっかけ」によって、3種類に大別できます。
本書P.28に掲載されている表に少し手を加えて表にしてみました。

見出し3種類

それぞれについて詳しい説明が掲載されていますが、ここではSEO見出しのポイントをご紹介します。

SEO見出しはセンスに頼らず、Googleの補完機能やツールによる客観指標でメインキーワードとセカンドキーワードを導くのが基本ですが、ターゲットキーワードだけはセンスも必要です。
(中略)なるべくユーザーの属性や状況が想像できるキーワードを考えます。(中略)3つのキーワードをできるだけメイン、セカンド、ターゲットの順で見出しを作ります。(P.29)

あらすじを組み立てる

無事に見出しを作った後は、ストーリーを考えるステップです。

冒頭からずっと「読まれる文章」「良いコンテンツ」を書くためのテクニックをご紹介してきましたが、そもそも「読まれる文章」「良いコンテンツ」とはどのようなものを指すのでしょうか。

本書では、逆説的に「文章はだれかに読んでもらうために書くので、書いた人の意図が伝わらないのがわかりにくい文章です。(P.35)」と解説されています。確かにEC運用担当者にとって「わかりにくい文章」はCVに直結するの可能性が高いので、致命的ですよね。

「わかりにくい文章」を分解すると、

会話でも同じですが、自分のいいたいことを順番もなく、ただ羅列するだけでは意図が伝わりません。(中略)事実や意図、経緯などを渾然と記述すると、どれが事実で何が意図でどういう経緯があるのかわかりません。文全体で何を書くのか、それぞれの段落で何を書き、ひとつひとつの文がどうつながっているのか「分けられていない」からわかりにくいのです。(P.35)

ということになります。

わかりにくい文章への処方箋として、本書で提案されているのが「基本型をカメラワークとして覚えること」です。

ズームイン メジャーな全体(抽象)からマイナーな部分(具体)を説明するのに適している
ズーム
アウト
メジャーな部分(具体)からマイナーな全体(抽象)を説明するのに適している
パン 同列の説明対象や一連の因果関係を説明するのに適している

TVや映画を想像してもらうと分かりやすいと思います。
これらを組み合わせることで、複雑なあらすじを作ることができます。

今回のレビューでは2STEPのみのご紹介でしたが、

あらすじを考えたら要約見出しを付けて、見出しから想像されるストーリーを裏切る書き出しで読者を文章に引き込み、一気に読ませるのです。あらすじを考えて見出しを作り、見出しからは想像できない言葉で文章を書き始めるという手順を守れば、誰でも上手な文章が書けるようになります。(P.137)

とあるように、本書で提示されている基本の「型」に沿って文章を組み立てていけば、「読まれる文章」が書けるようになるはずです!

後半には実例(プレスリリース、商品説明、コンテンツなど)の紹介がありますし、随所に「補講」として実際の文章の良い点・悪い点(具体的にどのポイントが良い・悪いのか)や、無駄のない文章にするための実例が細かなステップ毎に掲載されています。

■編集後記■

いかがでしたでしょうか?

文章術の本のブックレビュー、
「この本を読んで、このレベル?」
などと思われてしまったら、本書の著者の皆さんに申し訳ないような気がしてしまって、正直かなり書きにくかったです……

まだまだ私も発展途上、ということでご容赦ください!

ではまた!「この本のレビューを書いて欲しい」「こんなテーマを取り上げて欲しい」など、ご要望・ご質問はお気軽にどうぞ!

本の表紙

Webライティング実践講座 ニュースリリースから商品説明まで (WEB PROFESSIONAL)

林千晶,中野克平,中田一会,井上果林,小川治人,君塚美香,吉澤瑠美 アスキー・メディアワークス 2012-12-11

<目次>

第1章 基礎編 ライティングとWebライティング
 1.2 起承転結は「転」から考える
 1.5 わかりやすい文章とコピペブログの勘違い
 1.7 キビキビとした文章への直し方
 1.9 コーポレート・キュレーションと「乗っかる」PR
 1.10 ソーシャルメディアを成功させるコンテンツ戦略  他

第2章 実践編 いろいろな文章の型
 2.1 新聞記者の目に留まるプレスリリースの型
 2.3 買いたい気持ちが高まる商品説明
 2.4 今すぐ買ってもらうためのコンテンツの作り方
 2.5 見に行きたい! と思わせる話の流れ  他

第3章 応用編 ツールを使ったライティング
 3.2 Google AdWordsキーワードツールで見出しを作る
 3.3 Googleアナリティクスで書くべき記事を見つける
 3.4 Googleトレンドで見出しとあらすじを考える
 3.7 はてブで怒りを抑えられないエントリーを見つける 他

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